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西の魔女と死の遊戯

※このエントリは頻繁に修正が入ります。


「妾は退屈じゃ。遊戯をしようぞ」

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挨拶:


ようこそ、レノバート市立美術館へ。
私は当美術館の館長の妻、キャサリンと申します。


今日当美術館を訪れたあなたは幸運です。
今日は「西の魔女の肖像画」のお披露目の日で――え?西の魔女の肖像画をご存知ない?
西の魔女の肖像画はルネサンス時代に描かれた絵画で、歴史的・芸術的価値の非常に高い一枚でございます。
2週間の展示期間を終えたら、修繕のために再び一般非公開となりますので、この機会に是非一度ご覧になってくださいね。


さて、それでは私は主人の手伝いに参ります。また後程、お会いしましょう。

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物語:


舞台は約20年前、1990年代前半の西欧某国の芸術都市レノバート。
芸術都市と言うだけあって市内には美術大学や様々な観光施設があります。
その中のひとつ、レノバート市立美術館は広さこそ首都にある国立美術館に劣るものの、
貴重な絵画や彫刻などが豊富にあり、芸術を愛する人にも、そうでないただの観光客にも人気のスポットです。
また、隣に立つホテルと渡り廊下で繋がっていることもあり、暇を持て余した宿泊客が訪れることもしばしばあります。


村の舞台はこのレノバート市立美術館、及び、連接したホテルとなります。


あなた(PC)は何らかの理由でレノバート市立美術館を訪れました。
ただの観光客かもしれませんし、純粋に芸術に興味がある方もいるでしょう。
芸術に興味なんてないけど貴重な肖像画の公開日ということで取材にいらした方もいるかもしれません。
理由はさておき、あなたはレノバート市立美術館で本日公開の「西の魔女の肖像画」を観覧することになりました。


そして、肖像画の前で皆さんは、肖像画の魔女が瞬きするのを見ます。
驚いた誰かが警備員の制止を振り切って(もしくはスキを突いて)肖像画に触れると、なんと肖像画の中から、肖像画そっくりの少女が現れてこう言ったのです。


「妾を起こした罰として、妾の退屈凌ぎに付き合ってもらうぞ」
「妾を目覚めさせてくれた礼に、褒美をやろうではないか」


少女は"西の魔女"と名乗り、まず全員に「宝探し」を命じます。
美術館の中に隠された人数分の「宝」を探して来いとのこと。その宝は、色違いの宝石が嵌ったチョーカーでした。
素人目で見ても、どれも時価数千万〜数億は下らないでしょう。
全員がそれを見つけると、魔女はそれぞれの首につけるように言います。そして、こう言いました。


「そのチョーカーは主らが持ち帰ってもよい…としたいが、それでは少々面白みに欠ける。ゲームをしようではないか。
此処にそのチョーカーを3〜4個ほど仕舞える箱が5つある。この中のどれか1つの箱を選び、適切なチョーカーを仕舞うのじゃ。

自分のチョーカーを箱に仕舞われた者は負け。最後まで自分のチョーカーを箱に仕舞われずに残った者は、褒美として今首に嵌めたチョーカーを持ち帰ってもよい、としよう」


要は他人のチョーカーを外してどれか1つの箱を満たせば自分の手持ちのチョーカー――数億という大金――が手に入るのです。
此処までなら、ただのゲーム。負けても損はないので、皆ある程度は気楽に構えていたでしょう。
しかし、誰かが、自分のチョーカーを外せないことに気付きます。そして、全員チョーカーが外れないということに気付くでしょう。
チョーカーが外れないのだと魔女に訴えると、魔女は笑ってこう答えるのでした。


「チョーカーが外れないなら首を斬り落として外せばよいではないか。――凶器なら、存分に用意したぞ」


そして、金の為、あるいは己の命の為に殺し合いが始まりました。

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流れ:


★プロローグ(24〜48h程を検討)
PC達がレノバート市立美術館に集まり始めます。プロローグの時間は公開日の朝〜公開時間となる正午くらいを考えています。
街中、ホテル、美術館などの移動は自由ですが、「西の魔女の肖像画」はプロローグの時点ではまだ閲覧することができません。肖像画のあるブースに立ち入ろうとするとまだ準備中だからと警備員に止められます。
(それ以外の絵画等は自由に鑑賞できます)


★1d(48h)
遂に「西の魔女の肖像画」がお披露目となりました。暫くすると、その肖像画の中の"魔女"が瞬きをします。
鑑賞中の客は沢山いますが、その瞬きを見たのは偶然にもPC達+館長夫人のキャサリンのみでした(PCは全員瞬きを見てください)。
不審、あるいは不思議に思ったPCの誰かがその絵に触れると、その肖像画から魔女が出てきました。
(この時点で瞬きを見なかったほかの客はどこかに消えてしまいます)
そして魔女は起こしてくれた感謝を述べると、PC達にゲームをしようと言い出します。


ゲームの内容は「宝探し」。
PC人数分の宝(宝石の嵌ったチョーカー)の位置と宝石の色を天声メモでお伝えしますので、どれか1つを選んで見つけてください。
全員が見つけたところで、魔女はチョーカーを付けるように言います。そして、チョーカーの奪い合いゲーム(説明後述)をするように言います。
他人の首からチョーカーを奪うためには首を切る必要があることもこの時点で説明されます。


キャサリンは客である皆さんを守ろうと、助けを求めて美術館の外に出ようとします。


★2d(48h)
魔女の協力者(人狼PC)により、キャサリンが殺害され、キャサリンの首に嵌っていた宝石が箱に収められます。


★3d以降(基本24hコミット、ロールが回り切らないようであれば最大48h)
死の恐怖に駆られた、あるいは、欲に目が眩んだPC達も殺し合いを始めます。


★エピローグ(48h以上確保します)
ロールに区切りが付き次第、中の人発言を解禁します。

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道具:
村内で登場するアイテムに関する説明です。


★チョーカー(全員1つずつ)
首に取り付けます。一度取り付けたら(エピローグまで)絶対に外れません。
宝石の色は宝探しの時点で提示しますが、宝石の名称・チョーカーのデザインまでは指定しませんので自分のチョーカーの詳細はご自由に決めてください(実は伸縮自在で外せる、みたいな設定はナシで)。
なお、チョーカーはありとあらゆる破壊ができません。また、宝石に色を塗って偽装することもできません。服や手で宝石を隠してもあまり意味はありません。


★武器(適量)
チェーンソー、刀、ノコギリ、ナイフ、鎌など様々な刃物が美術館及びホテルに転がっています。
「飛び道具でない刃物(線引きが厄介なので投げナイフはNGとします)」であれば、何でも好きに追加して好きに手に入れて構いません。
また、美術館の奥のほうに古いギロチンが置かれており、そのギロチンを使って首を切り落とすこともできます(ギロチンは持ち運んではいけません)
また、刃物以外の武器(鈍器など)や防具(盾など)はありませんが、展示品の壷で殴り殺したりテーブルを盾代わりにすることは可能です。


★黒い箱(5つ)
チョーカーを収納するための箱です。【5つの箱それぞれに、どのチョーカーを仕舞うことができるかが決められています】
たとえば箱Aには「緑、赤、黄」のチョーカーを、箱Bには「紫、白、赤、桃」のチョーカーを仕舞うことができる…と決まっています。
ゲームの目的は、5つの箱のどれか1つの箱(どれでもいい)に決められたチョーカーを仕舞うことです。

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キャラ・役職設定:
・人間である
・無敵キャラではない
以上を満たせば基本的にはおまかせします。
ただ、事前縁故が過剰に流れに影響するのは望ましくないと考えていますので、「この人は何があっても絶対に裏切れない」というくらいに強い縁故は組まないでください。(逆に言うと、自分のために相手を裏切れるなら恋人でも兄弟でも親子でも構いません)


★キャサリン(村人/ダミー)
レノバート市立美術館館長夫人です。身体が弱いようで、あまり激しい運動はできません。
キャサリンの夫(館長)設定のPCも可能です(先着1名)。いない場合は多分館長室にでもいるのだと思います。適当に。


★一般客(人犬/1名)
協力者(人狼PC・後述)と戦っても負傷するのみで生き残ることができます。しかし、手当てが間に合わず死んでしまいます。


★一般客(病人/1名)
協力者に殺害されたとき、その命と引き換えに協力者と魔女との契約を解く(無能状態にする)ことができます。
【病人によって無能状態にされた首無騎士は契約終了時の利益を得ることができません】


★一般客(王子様/1名)
一度だけ、命乞いが可能です。ただし、協力者には効果がありません。


★一般客(占い師/1名)
相手が魔女に協力しているかどうかを見抜くことができます。


★一般客(役職名としての「魔女」/1名)
1人分の睡眠薬を手に入れることができます。相手が眠った隙に殺害しましょう。
【復活薬の使用は禁止します】


★一般客(追従者/1名)
あなたは何らかの理由で他人を直接殺害することができません。手を汚すのは誰かに任せてしまいましょう。


★一般客(狩人/1名)
人が傷つくのなんて見ていられません。様々な手段を駆使して守りましょう。ただし自分を守ることはできません。


★一般客(村人/0〜3名)
普通の人です。


★魔女の協力者(首無騎士/2〜3名)
事前・或いは「宝探し」が始まってから魔女との協力を契約した人間です。
協力者が生き残った場合、協力者は自分の首に嵌っているチョーカー+自分が殺害したPCのチョーカー+箱の中に収められたチョーカーを持ち帰ることができます(つまり、多く殺せば殺すほど大きな利益を得ることができます)。
その代わり、協力者はキャサリンと、魔女からの指示があった人物を「必ず」殺害しなければいけません。
(モニカが「誰々を殺せ」とロール回します。その指示を見たら生存している協力者は全員その日の襲撃先はその人で統一してください。指示がない日は誰を襲撃しても(パスしても)構いません)
※魔女から殺害指示が出るのは「バファリン申請が同日に複数人あり、処刑だけでは対応できない場合」「該当PCが美術館ないしホテルからの脱出を試みようとした場合」のみです。よって、キャサリン殺害以外の指示が出ない可能性もあります。


ちなみに、協力者が複数生き残った場合は山分けになるので必要なら協力者同士の殺し合いも可能です。また、【協力者同士、誰が協力者かはわかりません(理由後述)】。


★西の魔女(舞台見物人/村建て)
舞台となる西欧某国よりも東の国(中欧〜東欧辺りを想定)に伝わるおとぎ話の登場人物です。
この西欧某国から東の国にやってきた、という設定があるため「"西の"魔女」と呼ばれています。
知名度は、知っている人も知らない人もいる、という程度。
ストーリー・登場する魔女の外見や性格などは定義しませんので、必要でしたらご自由に作成して下さい。
(他の人とストーリーに食い違いが出た、という場合でも「記憶違い」や「西の魔女が出てくるおとぎ話は複数ある」という感じで柔軟に対応してください)


今回は村建てがモニカを使用し、「西の魔女の肖像画」に描かれた西の魔女もモニカそっくりな髪の短い少女とします。
肖像画を見て「イメージ通り」と思うも「なんか違う」と思うもその人次第です。